◆真昼の月◆

ヘルパーのお仕事、職人仕込みのレシピなどを綴ります。

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Kさんと買い物介助に行くスーパーは、とても狭い。
シルバーカーを押して歩くKさんのあとを、買い物カートを押しながら私が歩く。
指示されたものをカートに入れ、レジに並ぶ。

レジ待ちの間、Kさんはシルバーカーの椅子に腰掛けて待っていたいのだが、店内は狭いうえに混みあっていて、居場所がない。
だからいつも、自動ドアを出た店外で座って待っているのだが――。

レジに並ぶ私に「じゃ、頼んだよ」と言いおいて自動ドアに向かったKさんは、ドアを出た所で転倒した。
通路に、野菜を入れてあっただろう空っぽのコンテナBOXが放置されていて、それにシルバーカーの前輪が引っかかったのだ。
シルバーカーは転倒し、つかまっていたKさんも、よろよろっと倒れた。

「左足の膝を打ったようだ」
Kさんは私の手を借りて起き上がると、シルバーカーに座って「勘定をすませておいで。大丈夫だから」と言う。

大急ぎで支払いをすませて戻ってみると、「大丈夫みたいだから、ゆっくり歩いて帰る」と言った。
「だめです! 今は大丈夫でも、歩いているうちに悪くなるかもしれません。ご自分では大丈夫だと思っていても、骨折しているかもしれないでしょう!?」
事務所に連絡し、店員さんに見守りをお願いし、ひとりで自宅まで戻った私は、家族に連絡し、奥様用の車椅子を借り受けて店まで走った。

「へえ、かずよんさんって、車椅子を押せるんだね」
って、ヘルパーですから押せますよ。
車椅子に乗りながら、Kさんは足を伸ばしたり縮めたりして「痛くないしなぁ。ほら、痣になったり、腫れたりもしてこないから、きっと大丈夫だよ」と言っていたのだが・・・
サービス終了後、介護者さまと整形外科で受診したら、膝の骨にひびが入っていた。
最近ではひびでも部分骨折と呼ぶらしい。

94歳。目も耳も頭もしっかりしているKさん。
腰が曲がっているから、歩行にはシルバーカーが必要だけれど、歩くことを楽しんでいたKさん。

ギブス装着の生活がいつまで続くのか。
ギブスが取れた後、再び歩けるようになるのかどうか。
ものすごく心配だ。



もう何年も、このパターンのサービスだったのだが、レジで別れたほんの数秒後の事故。
見守りだけでなく、やはり店外まで付き添うべきだった。
しかし後悔は先に立たない。
早く治ってほしい。
今はただ、それだけを願っている。















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