◆真昼の月◆

ヘルパーのお仕事、職人仕込みのレシピなどを綴ります。

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理科室にある、人体標本のようだな。
と、思った。

利用者さんと、買い物介助に行く途中、その女性はゆらりゆらりと私たちの前を歩いていた。
風の強い日で、向かい風に吹かれてズボンが翻っている。
そのズボンに収まっているだろう足は、骨そのものの形が浮かび上がっている。
両足の付け根は、広く空間があって、それが骸骨の足みたいだった。

シルバーカーを押して、ゆっくり歩く私たちよりさらに遅く、左に右に揺れながら歩いている姿は、
本当に幽霊のようだった。

目的地であるスーパーマーケットに、彼女も向かうらしい。
そのすぐ手前で、私たちは彼女を追い抜いた。

!!

追い抜いた瞬間、我が目を疑った。
やせ細った彼女の、おなかの部分だけが大きく前にせり出していたからだ。

臨月近い妊婦さん――。

頬もこけ、肩甲骨もはみ出し、腕もガリガリなのに、お腹だけ異様に膨れている。
これで、無事に出産することができるのだろうか。


買い物を終え、レジに並んだら、私たちの前で支払おうとしていたのは、その妊婦さんだった。
買い物カートの中には、カップ酒が4本だけ。

えええー?
それ、ご主人の分ですか?
それともあなたの分ですか?

聞きたい気持ちをぐっとおさえつつ、仕事に戻る。
赤ちゃんが無事に生まれますように。お母さんも無事でありますように。

とても気になる人でした。

















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