◆真昼の月◆

ヘルパーのお仕事、職人仕込みのレシピなどを綴ります。

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5週間前、S根さんは転倒し、タンスに頭頂部を打って5針縫う怪我をした。
2週間前には再び転倒し、食器棚に後頭部を打ち、7針縫った。
パーキンソン病で手足に震えがあり摺り足歩行。
あっけなく、ぱたりと転んでしまうのだ。

昨日、S根さん宅を訪れ声をかけても返事がない。
2階には息子さん夫婦がいるはずだが、こちらはいつも音沙汰なし。
「S根さん、おじゃましますよ」
いつもどおりに玄関からリビングダイニングへ入っていく。
続いている和室のベッドにS根さんはいない。
リビングのソファーにもいない。
トイレかしら? 小さなカウンターテーブルの向こうにある台所へ行こうとしてぎょっとした。
台所でS根さんは転倒していたのだ。

「大丈夫ですかっ!?」
不用意にゆすってはいけないと思い、声をかけてみると、S根さんは目を開け、
「また転んじゃった・・・」と小さな声で言った。
台所でマグカップに水をくんだ。
ソファーへ持って行こうとして転んでしまったらしい。
カップはプラスチックだったから割れてはいなかったけれど、水がこぼれ、服はベタベタ。
床も水浸しだ。
「どこか強く打ちましたか? 切れたりしていませんか?」
2週間前の頭の傷は、まだ抜糸もすんでおらず、青黒く晴れ上がっているが、傷口は開いていなかった。
どうやら骨折もないようで、ほっとする。

濡れた服を脱いでいただき、全身の清拭を行ったのだが、身体中痣だらけで見ているのも痛々しい。
「でもね、あまり痛くないの」
うーん。高齢になると神経は鈍くなるというけれど、痛みの神経も鈍るものなのだろうか。

清拭を終えた頃、2階に住むお嫁さんが買い物から帰ってこられた。
「いつもありがとうございます」
私に挨拶をしてくださったので、「今日訪問した時、転倒されていたんです」と報告すると、
「ああ、そうですか。しょっちゅうなんですよ。それでは」
と、2階へ上がってしまった。

しょっちゅう転ぶのはわかっているけど、怪我をしていないかとか、
通院の必要はないかとか、気にならないの?
普段からどうもこのお嫁さんとS根さんの関係が芳しくないことは感じていたが、
こんな風に答えられると、もうそれ以上は踏み込めない。

十分気を付けてくださいね。
そうは言っても、畳のヘリにさえ躓くのだ。
家族が細やかに様子をみていかないと、転倒し大怪我をしていても気が付かないことになる。
まるで枯葉が落ちるように、カサリと転倒するS根さん。
どうかもう転ばないでと、ただただ願うばかりだ。














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