◆真昼の月◆

ヘルパーのお仕事、職人仕込みのレシピなどを綴ります。

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同一住所内に親族が居住する場合、生活援助サービスは介護保険で行わないこととする。

確かに同居家族がいれば、掃除や洗濯、買い物、調理などは家族にやってもらえばいい。
それはわかるけど。


2年ぶりにMさん宅を訪問した。
かつてはフルサービスといわれるほどで、掃除・洗濯・買い物・調理のあと、
おむつ交換、陰部洗浄、全身の清拭と更衣をして車椅子へ移乗していただきダイニングテーブルへ。配膳、食事見守り、服薬確認、ベッドメーキングが終わったらベッドへ戻っていただいていた。
それが上記の基準に伴ってサービスは縮小され、現在は青文字の部分だけを1時間で行うのだという。

室内へ入って驚いた。
締め切られた空気は澱み、車椅子が通る部分以外はとても散らかっている。
同居している息子さんは独身で、別棟で自営業をしていて定休日がない上に帰宅が遅く、洗濯物をたたんで片付けるヒマもないらしい。
和室には乾燥機から取り出された洗濯物がうずたかく積まれ、その山に猫が気持ち良さそうに寝ているために毛だらけだ。
ヘルパーはこの山をかき分けて、タオルやパジャマや下着類を探す。

買い物介助が入っていた頃、Mさんは季節の野菜や果物を喜んで召し上がっていた。それがなくなった現在、どんなものを食べているのだろう。
車椅子を押してダイニングテーブルまでやってくると、お皿の上にはベーグルが1個乗っている。
こんな乾いて食べにくいものをマーガリンもジャムも付けずにモソモソと召し上がる。

お世辞にも衛生的とはいえない室内で、Mさんは日中独居で寝たきりになっているのだ。

果たしてこれが正しい介護保険のあり方といえるのか。
少しでも長く在宅で快適に過ごしていただくために。
在宅で介護する家族の負担を軽くするために。
ヘルパーはサービスを提供していると思っていたのだが。

「介護保険法」によると、その目的は、「要介護状態になり、介護、機能訓練、看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、その能力に応じ日常生活を営むことができるよう、必要なサービスを提供する」とされている。
なるほどMさんは日常生活を営んでいるといえるのかもしれない。

だが。
2年前はもっと快適で、清潔で、幸せそうだった。
「同居の家族がいるから」という一括りで家事援助を切ってよかったのか。

Mさんのお宅を辞す頃には、私の心もぱさぱさに乾いていた。















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